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「ニーズが狭い」を理解する

 

こちらの記事で「ニーズが広い」について紹介しました。この記事では、その逆の「ニーズが狭い」について紹介します。

 

「ニーズが狭い」とは、その商品を少ない人が求めているということです。言い換えるとニッチな商品です。例えば、う○い棒というお菓子があります。チーズ味や明太子味は多くの人が求めますが、納豆味はお客さんを選びます。納豆味のような商品を「ニーズが狭い」商品と言います。

 

医薬品に例えると、対象患者さんが少ないオーファンドラッグや、専門性の高い医薬品(Ex.抗精神病薬、抗がん剤等)がニーズの狭い医薬品と言えます。

 

オーファンドラッグのような医薬品は、処方される科や医師も大体決まっています。ターゲットが絞りやすい為、企業側がすでにターゲティングしている場合がほとんどです。そのターゲット医師のみに作業すれば良いのでMRとしては仕事がしやすくなります。

 

しかし、ニーズが狭いオーファンドラッグは、処方する医師や対象患者さんも限られてますので、実績を伸ばそうと思っても必ず頭打ちがきます。かつ、他に売らなければならない品目がある場合、ニーズが狭い医薬品の実績を詰められることは少なくなります。よって、扱っている医薬品が多い会社であれば、ニーズが狭いオーファンドラッグにこだわらなくても良いことも多いです。

 

では、オーファンドラッグや専門性の高い医薬品の専門MRや、他に売る品目がない企業の場合はどうでしょうか。ニーズが狭い医薬品でも、どうにかして実績を伸ばさなければいけません。

 

その為にはどうしたら良いでしょうか。その方法は2つあります。「ニーズを広げる」「ニーズを深める」ことです。

 

ニーズを広げるとは、処方する医師数を増やしたり、対象患者さん数を増やしたりするということです。例えば、循環器科でしか処方されることがなかった医薬品を、消化器科や整形外科で処方してもらうためにはどうしたら良いか…今まで100人しか対象患者さんがいなかったものを200人に増やす為にはどうしたら良いか…を考えるのです。

 

その為に行う方法の1つとして「疾患啓蒙」があります。

 

むずむず脚症候群(別名:RLS(restless legs syndrome))という疾患を例にとります。この疾患を治療する医薬品は、神経内科や精神科で処方されるケースが多い医薬品であり、その中でも睡眠専門医がメインで処方していました。

 

しかし、それだけではニーズが狭い為、売り上げを伸ばすことが難しくなります。そこで、神経内科や精神科以外の医師に対して疾患啓蒙を行い、ニーズを広げる作業をします。

 

例えば、整形外科の医師に「脚に不快感を訴える患者さんはいませんか?○○のような症状があればRLSかもしれません」と聞いてみたり、内科の医師に「高齢者で夜眠れないと訴える患者さんはいませんか?脚の不快感が原因であればRLSの可能性があります」と宣伝したりすることで疾患啓蒙を行うのです。

 

対象患者さん数を増やすことも同様です。「このような症状があれば、お医者さんへ!」というCMも疾患啓蒙ですし、受付や待合室で見かける患者さん向け資材やポスターも、対象患者さん数を増やす為の疾患啓蒙です。

 

これらの疾患啓蒙によりニーズを広げる訳ですが、これをやり過ぎると「疾患喧伝(しっかんけんでん)」ということで大変問題になります。

 

疾患喧伝とは、簡単に言えば、疾患啓蒙の度が過ぎてしまう事です。疾患啓蒙も度が過ぎると、全く疾患と関係ない患者さんにまで薬が処方されたり、健康な患者さんが心配して医療機関に訪れたりします。

 

実はRLSも企業による疾患喧伝があったと言われています。その結果、RLSではない多くの患者さんが神経内科を訪れた為、診察に影響を及ぼしたという事例があります。

 

MRは営業マンですが、同時に医薬情報担当者です。適正な疾患啓蒙でニーズを広げて実績を伸ばしてください。

 

次にニーズを深めることを考えてみます。ニーズを深めるとは、一言でいえば「ファンを作る」ということです。競合医薬品がある中で「この疾患には自社医薬品!」と思ってもらうことで、競合医薬品をよりも多くの処方を獲得するのです。

 

詳細はこちらの記事と重複してきますので、ここでは割愛します。

 

競合医薬品がない場合は、自社医薬品しか処方されないのでニーズを深める必要はありません。ニーズを深める考え方は、競合医薬品がある場合のみの考え方になります。

 

ニーズが狭い医薬品の場合、実績上昇は見込めないケースが多いですが、ニーズを深めることで実績を伸ばすことが可能です。医師の処方ポリシーや他社医薬品の処方枠を確認し、ニーズを深める為にはどうしたら良いかを常に考えていくことが重要なのです。

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