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言葉の捉え方は千差万別

 

MRが医師に自社医薬品を紹介するとき、会社から「これは絶対伝えろ!」というキーメッセージのようなものがあると思います。「高い○○効果」とか「今までの薬とまったく異なる○○」とかです。それを医師にしつこいぐらい伝えて、ブランドイメージを構築するということは大切なことです。

 

しかし、気をつけておかなければならないことは、医師によって「言葉の意味の捉え方が違う」ということです。

 

例えば「新患」という言葉を例にとってみます。あなたは一言で「新患」と聞いて、どのような患者さんをイメージするでしょうか。疾患自体を初めて罹患した人のことでしょうか。それとも再発して来院した人も含むのでしょうか。薬をすでに飲んでいて症状は安定していても、新しくその施設に来院した人は新患に入るのでしょうか。

 

マーケティングで「新患をターゲットにする」と一言で言っても、上記のように「新患」という言葉の捉え方は人によって千差万別なのです。

 

この「新患」の意味を医師とあなたとの間で共通認識にしておかなければ、会話にずれが生じてきてしまいます。そのずれを修正しないまま会話を続けてしまうと、マーケティングが失敗に終わってしまうケースも少なくありません。失敗の会話の例を下記に記載します。

 

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MR:「○○先生の患者さんで新患(初発だけではなく、再発や再燃も含む)は何人ぐらいいらっしゃいますか?」
医師:「新患(初発のみ)ねぇ〜。私は慢性期病棟担当なので全くいませんよ。」
MR:「そうですか…(ターゲットから外すか…)」

 

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かなり簡単な会話の例ですが、マーケティングの失敗例になります。このような事態を避けるためにも「医師とあなたの価値観を合わせる」ことが大切になってくるのです。

 

キーメッセージでも同様です。「高い○○効果」の一言を例にとります。この一言だけで医師とあなたの両方が同じイメージを持ってもらえる疾患分野や薬の特徴もあるでしょう。しかし「効果」という言葉自体が抽象的であることに注意しなければいけません。

 

そもそも何をもって「効果」というのでしょうか。胃薬を例にとります。酸を抑える力が強いことを
「効果」と捉えるのでしょうか。酸を抑える力は関係なく、再発率が低いことを「効果」と捉える医師もいるかもしれません。また、単純に酸を抑えると言っても、酸を抑えた結果どのような症状に一番効くのでしょうか。症状を抑えることが「効果」と捉えられる可能性もあります。

 

このように「高い○○効果」と一言で表しても捉え方が違ってきます。自社医薬品の販売促進をするにあたり「あなたと医師が考えていることは全く一致していない」と思って会話していかなければなりません。

 

あなたと医師が考えていることは全く一致していないのですから、あなたと医師の異なった価値観をすり合わせていく作業が重要となってきます。

 

例えば、あなたが話す「効果」とは、どのような「効果」を指しているのかを具体的に医師に伝える努力が必要です。

 

MR:「自社医薬品の効果についてご紹介します。効果とは、酸分泌を抑えることで、胸焼けやげっぷといった症状を改善させる効果のことです」

 

というイメージです。あなたが話したい「効果」とは何なのか、具体的に医師にイメージしてもらいやすい様に話す必要があります。

 

また、医師が話す「効果」とは、何をもって「効果」と言っているのかを医師に確認しなければいけません。

 

医師:「やっぱり胃薬は効果が強くないとダメだよね」
MR:「効果と言いますと、具体的にどのような効果のことでしょうか」
医師:「再発を抑えることだよ。酸を抑えることはどの胃薬でも可能でしょ。再発を抑えるデータが重要だよ」

 

というイメージです。医師が「効果が強くないとダメ」と言った瞬間に、あなたが勝手に「酸分泌抑制効果のことだな」と判断してしまうと、会話がかみ合わなくなってしまいます。それどころか、医師に「このMRは全然分かってないな」と自分の評価を下げてしまうかもしれません。それを避ける為にも「具体的にどのような効果のことでしょうか」と医師に確認する作業を行ってください。

 

今でもやっていると思われるかもしれません。しかし、基本なことだからこそ忘れがちになることが多いのです。この記事を読んだことを機会に、今一度あなたと医師との会話に意識を傾けて確認してみてください。

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