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あなたはなぜ商品を欲しくなるのか

 

「マーケティングとは何ですか」と質問したときに、あなたは「○○です」と即答できるでしょうか。正直私も分かりません。マーケティングという言葉の意味は個々で捉え方が違い、今でも広義で多様性のある意味で理解されています。

 

マーケティングとは、商品の開発から市場調査、広告や流通等々、これら全てを含めた呼び方です。一言でマーケティングと言っても多種多様であることが分かります。では、私たちMRが必要とするマーケティングは何でしょうか。それは「販売促進」です。

 

流通やDDDのような市場調査は卸の仕事ですし、医薬品の開発や市場分析等々の仕事は本社の仕事です。会社の営業マンであるMRが行うマーケティングは「販売促進」が一番のメインとなります。

 

その「販売促進」を行うにあたり、重要なことは「どうして人は商品を購入するのか」という視点です。ただただ会社から降りてくる指示や教育を、そのまま現場で活用したところで自社医薬品は処方されません。

 

その理由は「医師はどうしたら自社医薬品を処方したくなるのか」という医師目線を置き去りにしているからです。エビデンスや分析結果で出た答えを鵜呑みにし「こうすれば医師は自社医薬品を使うに違いない」という会社目線の「押し売り」がその良い例です。

 

この理論は、自分自身に置き換えてみれば理解できます。保険の営業を例にとってみましょう。保険の営業マンが保険の宣伝に来ても「忙しいのでちょっと…」と話を聞かない方のほうが多いでしょう。

 

保険の営業マンの例のように、あなたも医局で医師に話しかけたら「忙しいから」と一蹴された経験をお持ちのはずです。そのような悲しい思いをしている経験があるにも関わらず、なぜ保険の営業マンが来たら話ぐらい聞いてあげないのでしょうか。それは「うちの保険に加入しませんか」と「押し売り」されるのでは…と想像しているからです。

 

医師も同様です。MRから「自社医薬品を使ってくださいよ」と「押し売り」されるのが嫌だから話を聞かないのです。保険の営業マンを例に取ると、エビデンスを紹介して「こんなデータがあるので処方してくださいよ」というMRのディテールが、医師にとっていかにうっとうしいものか理解頂けると思います。

 

しかし、それでもMRはマーケティングの一環として「販売促進」を行わなければいけません。どうすれば効率の良い販売促進が行えるのか。そのヒントは「自分自身がどうして商品を購入しているのか」を考えれば見えてきます。

 

例えば、あなたはセダンタイプの車が欲しいとします。細かい違いは置いておいて、全く一緒の国産車と外車のセダンであればどちらを購入するでしょうか。国産車であれば燃費等々の諸経費が安くつきます。それにも関わらず本体価格からして高い外車を購入する方がいるのはなぜでしょうか。

 

それは「外車に乗っているかっこいい自分」という価値を高いお金を払ってでも実現させたいからです。つまり「自分が欲しい未来を実現させる為」に外車を購入しているのです。外車そのものが欲しいわけではないのです。

 

これは医師にも当てはまります。なぜ同疾患治療薬がたくさんある中で、その医薬品を選んでいるのでしょうか。なぜ自社医薬品の処方頻度が低いのでしょうか。その答えは「医師が欲しいと思っている未来」の中にあります。それを額に汗をかくまで真剣に考えることがMRのマーケティングです。

 

自社・他社医薬品を含め、それら医薬品を使っている理由は「患者さんを元気にしてあげたいから」という理由は共通しているでしょう。しかし、それよりも重要な何かがある場合もあります。

 

例えば、効果は他社医薬品と同等にも関わらず、副作用の少ない自社医薬品があったとします。「患者さんを元気にしてあげたい」ということが一番重要であれば、副作用の少ない自社医薬品が第一選択薬となり、全国どこのクリニックでも自社医薬品がトップシェアになるはずです。

 

しかし、実際はそうではありません。それは「患者さんを元気にする」ということよりも「医師自身が欲しいと思っている未来」を実現させることの方が重要な場合があるからです。医師が欲しいと思っている未来は何でしょうか。

 

クリニックの売り上げが上がることかもしれません。さっさと仕事を終えて、家族団らんを楽しみたいのかもしれません。面倒くさいことは嫌だから、使い慣れている医薬品を使って17時ぴったりに帰りたいと考えているのかもしれません。

 

上記のような「医師が欲しいと思っている未来」を理解し「その未来を実現させる医薬品は自社医薬品なんです」と宣伝することが成功への最短距離といえます。

 

とは言うものの、医師とMRとの間に利害関係がある以上、医師がMRに本音で「私はこんな未来が欲しい」と教えてくれるケースはほぼないと言って良いでしょう。それを如何に聞き出すかが重要です。
(※こちらの記事にその方法を記載していますので、気になる方はご覧ください。)

 

以上の「商品が売れるメカニズム」を理解しているか否かで、マーケティング(販売促進)に大きな違いが出てきます。ただ流されるようにMR活動を行うのではなく「この医師は、この医薬品を使うことでどのような未来を叶えたいと思っているのだろうか」ということに着目してMR活動を行ってみてください。何か成功に近づくヒントが見つかるはずです。

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