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クロージングの重要性

 

MRが実施するプレゼンの機会は説明会が多いので説明会を例にとります。説明会は何のために実施するのでしょうか。自社医薬品を採用してもらったり、処方を増やしてもらったりという「行動」を起こしてもらう為に実施するものです。データを伝えることが重要なのではありません。データは「行動」を起こしてもらう為のツールの1つです。極端に言えば、「行動」を起こしてもらえるのであればデータは必要ないのです。

 

では、行動を促すためにはどうしたら良いのでしょうか。その為にはクロージングをしっかり行うことが重要です。クロージングとは、具体的に「(プレゼンした内容を踏まえて)だから、このような行動を起こしてくださいね」と伝えることです。

 

例えば「〜以上が自社医薬品の有効性を示したデータです。何かご質問はございませんか?(聴講者:・・・)では、貴重なお時間を頂きまして誠にありがとうございました。」で終わっていないでしょうか。この例では、自社医薬品の有効性のデータを示しただけで、クロージングが全くできていません。

 

自社医薬品を採用してもらいたいのであれば「自社医薬品の錠剤の○○r錠を採用頂けないでしょうか」とその場でクロージングを行う必要があります。処方を増やしてもらいたいのであれば「○○(疾患名)の患者さんの中でも、○○という症状がある患者さんに、○○rからスタートしてみて頂けないでしょうか」と、具体的に医師がイメージしやすいようなクロージングを実施したほうが良いです。

 

しかし、クロージングはプレゼンの最後だけだと効果が弱くなります。聴講者の聞く態勢は消極的です。5分前のプレゼンの内容は忘れていると思ってください。よって、最後だけクロージングを行っても「(その理由はプレゼンで言ってたんだろうけど覚えてないな…)ん〜考えておきます」で終わってしまいます。

 

クロージングは最低3回繰り返す

 

そこで、私はクロージングで言いたい内容を「最初・中盤・最後」の3回は最低でも繰り返します。多い時では「最初・スライド2~3枚毎・最後」でクロージングを行うので、説明会全体で5回以上はクロージングを行っています。それぐらいしなければ、消極的である聴講者に行動を促すことが出来ないのです。

 

例えば、クロージングが自社医薬品を高用量から処方してほしいということだとします。それを「最初・スライド2~3枚毎・最後」の5回以上繰り返しクロージングを行っていきます。

 

  • 説明会の最初

「本日最もお伝えしたいことは、自社医薬品を高用量から処方頂きたいということです。なぜ、高用量から処方頂きたいのかを「有効性・安全性・作用機序」の3点からご紹介したいと思います。」

 

  • 有効性のスライド提示後

「如何でしょうか。エビデンス上、高用量から処方頂いた方が有効性は高いのです。冒頭で本日最もお伝えしたいことは高用量から処方頂きたいことだと申しましたが、その根拠の1つ目が以上になります」

 

  • 安全性のスライド提示後

「高用量からスタートすると副作用が増すのではないかとの不安を良くお伺いしますが、お示ししたように安全性はプラセボと変わらないのです。有効性・安全性を考慮しても相対的に有用性が高いのは高用量処方なのです。だから、本日○○先生には高用量処方をおすすめさせて頂いております」

 

  • 作用機序のスライド提示後

「なぜ、エビデンス上高用量処方の方が有効性は高いのか…そして、高用量処方してもプラセボと副作用は変わらないの…その理由はこの作用機序にあるのです。自社医薬品の特性は作用機序から考えても、高用量から処方頂くことで活きてくるのです」

 

  • 説明会の最後

「如何でしょうか。高用量から処方して頂きたい理由は3点ありました。エビデンス上、有効性が高いのは高用量処方であることが1点目です。2点目は、高用量からスタートしてもプラセボと副作用は変わらないという点です。最後は、作用機序から考えても自社医薬品の特性は高用量処方により活きてくるという点の計3点です。よって、○○(疾患名)の患者で○○の症状が顕著の患者さんには、高用量処方をご検討ください」

 

というイメージです。文字で書くとかなりしつこいですが、これぐらいしないと覚えて頂けないですし、行動を促すことはできません。

 

また、何度もクロージングを行うことで、聴講者の飛んでいる意識を本筋に戻すことが出来ます。例えば「(夕ご飯のこと考えていたけど)そうか、こういうことを言いたいって説明会だったな。その為のデータを今示していたのか」というイメージです。

 

聴講者も一言一句ずっと話を聞いているわけではありません。上記の例のように、しつこくクロージングをかけても半分以上は聞いていません。よって、クロージングはくどいぐらいが丁度良いのです。私は、これ程クロージングをかけても医師から「くどいぞ!」とか「しつこい!」と言われたことは一度もありません。気にすることなく、何度もクロージングをかけてください。

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