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受け入れられた要求と関連する要求は受け入れられやすい(クロスセル)

 

こちらの記事で一貫性の法則について記載しました。この一貫性の法則を応用した方法がクロスセルというものです。

 

例えば、あなたは夏に沖縄旅行に行くことになったとします。友達と旅行代理店に出向き、沖縄旅行の計画を練っています。旅行代理店の人と何泊するのか、何をしたいのかを話し合った結果、内容は海で泳いだり、ダイビングをしたりする海水浴を中心に行動することになりました。

 

海で何をしようか友達と想像を巡らせている時に、旅行代理店の人から「海水浴中心のご旅行でしたら、今はこのオプションが人気です。今年出たばかりなんですよ」と勧められたらどうでしょうか。聞く耳を持ちやすいと思います。

 

海に行くと決まってないのに、このような提案をされると「売り込みかよ…」と思いますが、海に行く想像を膨らませている時にこのような提案をされると「それ良いかも…」と思ってしまいます。これが一貫性の法則を応用したクロスセルという手法です。

 

つまり、1つの商品(海水浴の沖縄旅行)が売れた時に、それと関連する商品(海水浴のオプション)を宣伝すると売れやすいということです

 

これをMR活動で応用しようとすると、医師に自社医薬品Aのディテールして「じゃあ処方してみるよ」となった時に「ありがとうございます。そういえば、そのような疾患の患者さんには、○○の合併症も多くあるとお伺いします。この自社医薬品Bはその合併症対策に良いというデータがありますが如何でしょうか」と宣伝するのです。

 

「そのデータって何?」と相手が興味を示してくれたら成功です。しかし、私の経験上「そのデータって…」という反応に至る医師は少ないです。逆にこの方法を取ると押し売り感が出てしまい、良い反応は返ってきませんでした。心理学に基づいてPRしているにも関わらず、なぜヒット率が悪かったのでしょうか。

 

その理由の1つとして、医師の最も重要なニーズにあっていないことが挙げられます。合併症を治療する薬は他社医薬品でも代替え可能です。つまり「合併症の治療にはこれが一番大切だ!」という医師の処方ポリシーがわかっていて、それに添うように自社医薬品Bの宣伝しなければ医師に響かず、ありがた迷惑のクロスセルになってしまうのです。

 

沖縄旅行の例に戻ります。沖縄旅行の例の場合「海水浴」といいうキーワードだけに焦点を当てて、あなたや友達のニーズにあっていないオプション(Ex.バナナボートやガラスボード)を宣伝されると全く響きません。私が体験した医師と同じ状況になってしまうのです。

 

これがダイビングは絶対にしたいという重要度の高いニーズが分かっていたらどうでしょう。「お泊まりのホテルからダイビングスポットの無人島までお連れするオプションがあります。今であれば割引可能ですが如何でしょうか」と宣伝されると、重要度の高いニーズに添うように宣伝しているのでヒット率がかなり上がります。

 

つまり、医師にクロスセルを使う場合は、その合併症に対する医師の治療ポリシーだけではなく、重要度の高いニーズ、言い換えると「合併症の治療にはこれが一番大切だ!」という理念を把握しおく必要があるということです。

 

自社医薬品Aを「じゃあ処方してみるよ」とおっしゃってくれたとしても、海水浴のバナナボートの例のように、単純に合併症治療に自社医薬品Bを勧めても響きませんし、逆に煙たがれるだけです。

 

クロスセルを使うのであれば、自社医薬品Bを「合併症の治療にはこれが一番大切だ!」という医師の最も大切な治療ポリシーに沿うような提案をしなければ響きません。

 

また、クロスセルは信頼関係構築の一環としても活用できます。

 

例えば、自社医薬品を処方してみるとおっしゃって頂いた時に「○○先生のお考えでしたら、他社医薬品Aという薬剤との併用がお薦めですが如何でしょうか」と、医師のサポートをするためにクロスセルを活用するのです。自社医薬品の宣伝ではない為、医師も聞く耳を持ちやすくなりますし、医師からの信頼も得やすくなります。

 

このようにクロスセルは自社医薬品の売り上げを伸ばす為だけではなく、医師からの信頼を得る為に応用することも可能です。あなたの担当医師や担当施設に合わせて、クロスセルをうまく使いこなしてください。

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