MR’s buddy-MRの仕事、スキル、モチベーション、やりがい等

通りやすい小さな要求から、徐々に大きな要求を通していく

(フット・イン・ザ・ドア・テクニック)

 

説明会の時間をもらいたい時やアポイントをもらいたい時、自社医薬品の処方をお願いする時でもそうですが、MRをしていると医師や薬剤師に対して何かお願いすることが多いです。その時、あなたはどのような方法でお願いしているでしょうか。

 

ただ闇雲にお願いしていては、そのお願いを聞いてくれる確率が下がってしまいます。お願いを聞いてくれる確率が下がってしまうということは説明会の時間をもらえなかったり、アポイントをもらえなかったりするので、実績を伸ばすスピードも鈍化してしまいます。

 

そこで、ただ闇雲にお願いするのではなく、ここに心理学的要素を盛り込むことでヒット率を上げていく必要があります。その方法の1つとしてフット・イン・ザ・ドア・テクニックがあります。

 

フット・イン・ザ・ドア・テクニックとは、文字通り「足をドアに挟んでしまえ」という意味です。この語源は、家主がドアを閉める前に訪問販売者は「少しでも良いので話を聞いてください!」と足を突っ込んでドアが閉まらないようにすることに由来しています。

 

つまり、まずは「少しでも良いので話を聞いてください!」という小さな要求を受け入れてもらうことで、商品を買ってもらうという大きな要求も受け入れてもらおうという手法です。

 

良く見かける例としては試食や試飲が挙げられます。ショッピングモール内の食品売り場では試食を良くしていますし、エントランスのようなところではミネラルウォーターの試飲を良くしています。なぜ人件費と材料費等の経費をかけてまで試食や試飲を行っているのでしょうか。試食や試飲を行うことでその商品を買ってもらうためです。うまくいけば、人件費等々の経費以上の利益をあげることができるからです。

 

試食や試飲はフット・イン・ザ・ドア・テクニックを活用しています。まずは試食という小さなお願いを受け入れてもらいます。食べている間に「今日の夕食の一品にどうですか」とか「作る手間と時間を考えたら買った方がお得です」と宣伝し、更に大きな要求である商品購入に導いていくのです。

 

フット・イン・ザ・ドア・テクニックを活用する理由として、一貫性の法則という心理をうまく利用する為です。人間は一度とってしまった行動や言動を貫きたいという心理が働きます。例えば「今日からダイエットをする!」と宣言すれば、周りが甘いものを食べていても我慢するという心理状態のことです。

 

以上をまとめますと、フット・イン・ザ・ドア・テクニックで試食という小さな要求を受け入れてもらいます。すると相手は「受け入れたものは受け入れ続けなければならない」という一貫性の法則が働くので「試食したし買わないといけないかな」という心理になります。その結果、試食した人には商品を購入してもらうという流れになります。

 

それと、試食には「与えられたら返さないといけない」という返応性の法則も関係しています。「試食した(=無料でもらった)から、返さないといけない(=商品を買わないといけない)かな」と思ってしまうのです。

 

これらの心理学をMRの仕事に活かしていきましょう。忙しい医師に対してアポイントをもらう時も「10分程お時間頂けないでしょうか」とお願いしてしまうと「忙しいから無理」と言われてしまいます。しかし「1分だけで良いので、お時間頂けないでしょうか」とお願いすると、承諾頂ける確率が高くなります。この例がフット・イン・ザ・ドア・テクニックの活用例です。

 

1分といっても、質問されたりすれば結局5分ぐらいになります。その後に「ご質問頂いた内容に関して回答する時間を頂きたいのですが、次回5分程お時間頂けないでしょうか」と少し大きな要求をすれば、更に承諾頂ける確率も上昇します。

 

説明会や処方のお願いをする時も同様です。「5枚だけスライドを紹介させてください」とか「1例だけでもいいので処方してみてください」と小さなお願いをまず受け入れてもらうのです。

 

ここまではあなたも日頃からやっている作業だと思います。では、次のアポイントや処方に繋げるためにはどうしたら良いのでしょうか。上記の試食や試飲の場合は、相手側に「食べ物や飲み物をもらった」というメリットがあるので「商品を買わないといけないかな」という心理になりやすくなっています。

 

それに対しMRは基本押し売りにいっていますので、医師に対するメリットはあまりありません。よってフット・イン・ザ・ドア・テクニックで小さなお願いを受け入れてもらった後に、可能な限り「次のお願いを聞いてくれたら、あなたにこんなメリットがありますよ」ということを示してあげると次のお願いを聞いてくれる確率が更に上昇します。

 

例えば、忙しい医師から1分だけ時間をもらったとします。忙しいのに自社医薬品のメリットだけ説明して「ありがとうございました」と終わってしまうと、医師は「次は1分くださいと言ってきても、時間はあげないでおこう」と思われかねません。

 

そこで、頂いた1分の時間を次の要求を通すために使うという方法もあります。例えば「次回はお役立てできる情報をお持ちしますので、今現在お困りになっている患者さんの状況を教えてください」と質問をするのです。自社医薬品の紹介はせずに、情報収集だけに1分間すべて使います。

 

そして「次回までに文献やデータをまとめてきますので、3分だけお時間頂けないでしょうか」と依頼するのです。医師に対するメリット(医師自身が困っている患者さんの治療方法)を提示してあげることで、次の大きい要求が通りやすくなります。

 

これはあくまでも基本系です。「困っている患者さんはいない」と言われることも多々あります。そこは医師の性格や医療環境等を鑑みて、医師に対してメリットのある提供内容を考えてみてください。質問する内容等の方法ならいくらでもありますが、その方法を考える為に必要な思考は「医師に対してメリットがある内容を考える」ことの1つだけです。この思考だけを意識して方法論は考えることをお勧めします。

 

 

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