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嫌な刺激を与え続けられると、行動する気力を失う(学習的無力感)

 

上司との個人面談で、実績をのばす為に「こうしたらどうだ」とアドバイスをもらっても「(試したことないけど)やっても無理だ」と思ってしまう。また、好事例発表で他のMRが成功した事例を聞いても「自分が担当している施設では出来ない」と思ってしまう。このように、やる気が起こらず無気力だという方もいらっしゃると思います。この状態を心理学的には学習的無力感と言います。

 

学習的無力感とは、心理学者のセリグマンらが提唱したものです。簡単に説明しますと、嫌な刺激を長期に渡り与え続けられると、嫌な刺激を改善できる方法があるにも関わらず行動しなくなるというものです。

 

例えば、DVを受けている人が、逃げ出そうと思えば逃げ出せるにも関わらず逃げ出さないのは、学習的無力感が原因の一つだとも言われています。

 

このように説明してしまうと「やる気がでない」とか「何事も無理だと考えてしまう」という方にとって、あまり良い報告ではないと思います。しかし、私は学習的無力感に陥っている方を尊敬します。理由は、どうにかして物事を良くしようと一生懸命努力して失敗して…というサイクルを繰り返さなければ学習的無力感には陥らないからです。怠け癖がついたただの無気力とは訳が違います。

 

私も学習的無力感に陥ったことがあります。私は実績をのばしたいという思いから、あらゆる方法や知識を勉強し試してきました。それでも実績がのびない施設はありました。実績がのびた施設でも一年経てば新しい目標がのってきます。実績をのばし続けていなければ、昨年実績がのびた施設でも実績がのびていない問題施設に早変わりしてしまいます。

 

それでも諦めずに行動し続けていましたが、とうとう緊張の糸が切れてしまいました。その時は何もする気が起きず、ひどい状況の時は会社を出てから丸一日サボったりしていました。そういう時期を乗り越える為に取った方法が「低いハードルを意識する」というものです。

 

私は目標を達成するために、施設の目標を症例数に落とし込み「○○先生には○○例使ってもらう」と考えて作業していました。同様に獲得症例をトレースしている製薬企業もあるのではないでしょうか。しかし、これではどうしても目標症例数を獲得できない状況が出てきてしまいます。また、達成できるとしても1年間の長期でみていかなければいけない為、うまくいかないときはストレスが溜まってしまいます。

 

そこで低いハードルを意識します。「会いたい医師に会うことができた」とか「1分しかしゃべれない医師と3分間しゃべることができた」とか「今日は予定よりも1軒多く訪問できた」とか、毎日2〜3個達成できるようなかなり低いハードルを意識するのです。

 

その理由は、学習的無力感という心理を逆手に取るためです。学習的無力感は嫌な刺激を受け続けることによって無気力になるものです。ならば、良い刺激を受け続けていれば、やる気が出てくるものになると考えたからです。

 

実際に学習的無力感の時はモチベーションが下がり何もやる気がおきませんでしたが、この方法を取り入れてからモチベーションがかなり回復したことを覚えています。少しでも「できた!」という感覚を味わい続けることが重要です。よって、なるべく毎日2回以上は達成感を味わえるような、かなり低いハードルを意識してください。

 

学習的無力感に陥ってしまう他の要因として、社内の環境も挙げられます。上司が「ここがダメだ」とか「全く出来ていない」等の否定的発言を良くする上司ではないですか。本社も「問題点はここです」とか「目標達成はこのままでは難しいです」という否定的な施策説明をしていませんか。

 

これでは頑張って仕事をしているMRの行動を否定しているようなものです。社内では否定され、社外での仕事もうまくいかなければ、学習的無力感に陥るのも無理はありません。

 

この心理を理解していれば、モチベーションが下がってきた時はどうすれば良いのか対策が立てられます。上司や本社は行動ばかり支持してきますが無視してください。まずは自分の心を整えることが先決です。心が整えば支持されなくても勝手に行動したくなりますし、モチベーションが上がれば仕事量も増えます。その結果、無理やりやらされる作業よりも成果に結びつきやすくなります。

 

まずは低いハードルを意識して、小さな達成感を毎日味わい続けてください。「学習的無力感」を学習的有力感」に変換していきましょう。

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