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固定的動作パターン(値段が高いもの=良いもの)

 

MR活動をしていて、医師から「薬価高いな!」と言われたことはありませんか。言われたと仮定すると、どのような対応をしているでしょうか。私もそうでしたが「すいません…」と謝ることに終始する場合が多いのではないでしょうか。

 

本来、ビジネスの場においては「高いもの=良いもの」という思考になりやすいものです。1万円のスートと10万円のスーツでは、10万円のスーツの方が良いイメージを持つと思います。実際に色もサイズも一緒であれば、どちらが1万円のスーツか10万円のスーツか分からないにも関わらず、なぜかそのように感じてしまいます。

 

これは人間の固定的動作パターンという心理に基づいています。固定的動作パターンとは「ある刺激に対して、皆が同じ行動を取る」というものです。例えば、人間は嬉しい時に笑います。嬉しいという刺激に対して、笑うという行動を取っているのです。これはほとんどの人間に当てはまることなので、固定的動作パターンと言えます。

 

この固定的動作パターンの理論が当てはまるとすれば、「薬価が高い」という刺激に対しては「この医薬品は良いもの」という思考になるはずです。しかし、医薬品の場合はそれがあまり通用しません。医師や患者さんは、薬価が高いことを良しとしない傾向にあります。なぜ良しとしないのでしょうか。理由は、高い薬価分の価値を医薬品に見いだせていないからです。

 

例えば、同じ100円のパンでも、スーパーのパンとパン屋さんのパンを比べると、パン屋さんのパンが100円だと安いと感じると思います。なぜ安いと感じるのでしょうか。それは、パン屋さんのパンは手作りで丁寧に作られているというイメージ(=価値)がある為、100円だと安いと感じるのです。

 

この理論を活用すると、全く同じ形で同じ味のパンでも、スーパーに並べるのと、パン屋さんに並べるのとでは、パン屋さんに並べる方が値段を高くしても買ってもらうことができます。つまり、お客さんが値段分の価値を商品に見出してくれれば、高くても喜んでお金を払ってくれるということです。

 

医薬品の場合、医師や患者さんが高い薬価分の価値を医薬品に見いだせていないので、薬価が高いことを嫌がるのです。ならば「薬価が高い」と言われたときは、それに値するだけの価値があることを提示することで「それならしょうがないな」と納得頂きやすいということです。

 

そもそも、薬価はどのような流れで設定されているのでしょうか。詳しくは薬価算定方式で調べて頂きたいのですが、簡単に要約しますと、類似医薬品がある場合は、画期性、市場性、有用性等々を鑑みて薬価が設定されています。つまり「薬価が高い=活気性や有効性が類似医薬品に比べて高い」と言い換えることができるのです。

 

よって、医師に「薬価が高いから使わない」と言われても、堂々と「それだけ画期性が認められているからです」と言って良いのです。しかも、薬価はメーカー側で決めているのではなく、厚生労働省が決めています。それなりの理由があって薬価が設定されているのです。

 

以上のことから、なぜビジネスでは値段が高い=良いものという固定的動作パターンが成り立つのに対し、医薬品業界ではそれが成り立たないのかが分かります。そして、薬価が高いことを嫌がる医師や患者さんの思考は「薬価が高い分だけの価値が見いだせていないから」ということも分かりました。

 

ということは、薬価が高い分の価値を医師に理解してもらえば良いのです。理科してもらえれば「薬価が高いから使わない」とか「薬価が高いから採用しない」という断り文句は出てこなくなります。

 

それでも「患者さんが納得してくれないから」と理由をつけて、採用や処方を断る医師もいるでしょう。これらの断り文句は様々ありますが、要はMRが提示した医薬品の価値に納得していないから断られるのです。

 

医師が薬価分の価値を見いだせていれば、医師自身が患者さんを説得します。MRが「では、このように患者さんに情報提供してください」と依頼する必要はありません。価値を見いだせていないのに、患者さんに情報提供してくださいと依頼しても、医師はかなり高い確率で説明しません。

 

重要なことは、医師が「どうすれば薬価分の価値を見いだしてくれるか」という思考の部分を解決することです。薬価分の価値とは、他社医薬品と比べて効果が強いことでしょうか、副作用が少ないことかもしれません。それとも、あなたが面談してくれることでしょうか。趣味に関する情報を教えてくれることでしょうか、医師自身のメリットになることが、その価値になることもあり得ます。

 

医師の心の中にある「価値の基準」を満たしてあげれば、薬価が高かろうが処方して頂けますし、採用頂けます。医師によって価値の基準は変わってきますので、諦めずに医師の「価値の基準」を探し出して訴求してみてください。

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