MR’s buddy-MRの仕事、スキル、モチベーション、やりがい等

共通の敵を作り共感を得る

 

Jリーグでもプロ野球でもいいのですが、あなたは応援しているチームはありますか。スポーツに興味がなければ、応援している芸能人でも良いです。何かしらあなたが応援しているものを思い浮かべてみてください。

 

ここではJリーグを例にとります。あなたはAというチームを応援しているとします。友達はBというチームを応援しています。AチームとBチームが対戦したとき、Bチームの選手がゴールを外したりするとあなたは喜ぶと思います。友達はもちろん悔しがるでしょう。

 

翌日、あなたは友達とAチームとBチームの試合の結果を話しています。あなたは「Bチームはやっぱりダメだな」と話すでしょうし、友達は「いや、Aチームが弱いから本気が出なかったんだ」と言い返すかもしれません。

 

つまり、Jリーグ内ではあなたと友達が共感しあうことは少ないのです。応援しているチームが違うので、あなたにとっての「敵」は友達やBチームであり、友達にとっての「敵」はあなたやAチームなのです。

 

これがワールドカップになるとどうでしょうか。AチームとBチームから日本代表としてそれぞれ一人ずつ代表に選ばれたとします。日本対ブラジル戦が開催されたので、あなたと友達は一緒にテレビで観戦しています。するとどうでしょうか。一緒になって日本代表を応援していると思います。AチームやBチームという垣根はそこにないはずです。

 

つまり、ワールドカップになると、あなたと友達は共感しあうことが出来るのです。応援しているチームは日本代表です。あなたと友達、Aチームの代表とBチームの代表は「味方」であり、「敵」はブラジルなのです。Aチームを応援しているとかBチームを応援しているということは関係なくなるのです。

 

まとめますと、Jリーグではあなたと友達は「敵」同士でしたが、ワールドカップではあなたと友達は「味方」同士になります。「敵」の対象が変わると、今まで「敵」同士で共感しあえなかったにも関わらず、「味方」同士になって共感しあえるようになるのです

 

この考え方はMRと医師の間でも成り立ちます。例えば、ある医師は自社医薬品を処方して失敗ばかりしているとします。医師からは「先週も処方してみたけど、やっぱり効果なかったよ」と言われてしまいました。MRからすると「使い方が悪いんだ」と思うかもしれませんし、医師からすると「MRがしっかり情報提供をしないからだ」と思っているかもしれません。

 

これはJリーグでAチームとBチームが対戦している状況と一緒です。医師はしっかり情報提供しないMRが「敵」ですし、MRは使い方の悪い医師が「敵」なのです。これでは共感しあうことができませんので、信頼関係に悪影響を及ぼしてしまいます。そこで、敵同士にならないように、ワールドカップの要領で「敵」の対象を変えなければいけません

 

私の場合は「敵」を私自身にすることがあります。医師の「敵」も私ですし、私の「敵」も私にするのです。私の「敵」も私にするということは「使い方が悪いんだ」と医師を「敵」にしていた考え方を、「しっかり使い方を伝えない私が悪いんだ」と私自身を「敵」にするのです。

 

ワールドカップでブラジルが共通の「敵」になると、あなたと友達は共感しあえるようになります。それと同様に、私自身を医師と私の共通の「敵」にすると、医師と私は共感しあえるようになるのです。

 

医師:「先週も処方してみたけど、やっぱり効果が無かったよ。(MRがしっかり情報提供しないからだ)」
MR:「私がしっかり情報提供しないばっかりに、ご迷惑をおかけ致しました」
医師:「(全くその通りだ)他社医薬品に変更したから、今は問題ないですよ」
MR:「それは良かったです。せっかく処方頂けているにも関わらず、お役立てできずに申し訳ございません。私もそのお気持ちに何とか応えたいのですが、どのような情報があればもう一度処方しても良いと思われますか」
医師:「(そこまで言うなら…)使い方が良くわからないから、効きやすい使い方がわかれば良いかな」
MR:「分かりました。頑張って準備してまいりますので、15分程アポイントを頂けないでしょうか」

 

いかがでしょうか。この場合「情報提供不足の私」を医師との共通の「敵」にしています。私は「情報提供不足の私」という「敵」を作り出すことで、医師に全くその通りだと共感を得ることができました。

 

医師も自分の使い方が悪いのかも…と内心思っているケースがあります。しかし、私がそこで「先生の使い方が悪いんです」というニュアンスの言葉を投げかけてしまうと「しっかり情報提供しないあんたが悪い!」と、医師は私を「敵」にしてしまいます。

 

そこで「情報提供不足の私」を共通の「敵」にすることにより、医師に逃げ道を作ってあげるのです。そうすると自分お使い方が悪いかも…と思っている医師も「そうそう、わかっているね。じゃあ処方するためには、この情報が必要だね」と、私の「味方」になってくれます。

 

また、違う観点からこの共通の敵を作るという思考を利用することもできます。例えば、自社医薬品が効かないと、自社医薬品が医師の「敵」になってしまうこともあります。そういう時は「いえいえ、自社医薬品ではなく、しっかり情報提供をしない私が悪いんです」と「敵」の対象を私に切り替えさせることによって、自社医薬品の価値を守ることもできます

 

他の共通の「敵」をつくる場合、私は会社もよく活用しています。例えば、処方依頼をしつこくする場合は「会社から言われていまして…処方依頼したかどうか逐一報告しないといけないんです。うるさい会社でご迷惑をおかけし申し訳ございません」と言うのです。

 

しつこく処方依頼する私が医師の「敵」とならないように、会社を医師の「敵」にするように仕向けているのです。処方依頼する私が「敵」の場合「しつこいし、うっとおしいな」と思われてるかもしれませんが、会社が「敵」の場合「MRさんも大変だね。病院も入院をとれとれうるさいですよ」と共感しあうことができます。

 

このように、うまく共通の「敵」を作ることで共感を得たり、共感しあえることができるのです。医師とMRが「味方同士」になるように作業してみてください。また付加価値として、自分や自社医薬品の価値を守ることもできますので、この思考は大変有効な手段の一つです。

 

 

Sponsored Link

 

Sponsored Link


 

関連ページ